閑古鳥です。
12月16日に来年1月の住宅金融支援機構債券の発行条件が発表されました。
最近の長期金利の動向
12月13~14日に開催されたのFOMC(連邦公開市場委員会)において、2017年の利上げ予想が事前予想より速いペースとなると受け止められたことを受けて、米長期金利上昇、円安が進行して日本の債券価格も下落しました。
(出典:Bloomberg Japan Generic Govt 10Y Yieldより引用)
長期金利の指標となる10年物新発債の利回りは今年2月以来10か月ぶりの水準をつけています。
(出典:Bloomberg Japan Generic Govt 10Y Yieldより引用)
1月のフラット35はどうなる
1月の機構債の発行条件
1月の機構債は12月と比較して0.07%上昇の0.48%となりました。今回の機構債の条件は
表面利率(0.48%)=ローンチスプレッド(0.39%)+条件決定時の新発10年国債利回り(0.09%)
となっています。
今年に入ってから(105回~116回)の機構債の表面利率とフラット35の金利(融資比率9割以下、21年以上の最も低い金利)の推移です。
条件発表日 | 機構債表面利率① | ローンチスプレッド | 条件決定時の新発10年国債利回り | フラット35金利② | ②-① | |
105回 | 1/21 | 0.79 | 0.56 | 0.23 | 1.48 | 0.69 |
106回 | 2/19 | 0.54 | 0.54 | 0.00 | 1.25 | 0.71 |
107回 | 3/16 | 0.48 | 0.48 | 0.00 | 1.19 | 0.71 |
108回 | 4/20 | 0.34 | 0.46 | -0.12 | 1.08 | 0.74 |
109回 | 5/20 | 0.36 | 0.44 | -0.08 | 1.10 | 0.74 |
110回 | 6/16 | 0.23 | 0.43 | -0.20 | 0.93 | 0.70 |
111回 | 7/22 | 0.19 | 0.42 | -0.23 | 0.90 | 0.71 |
112回 | 8/19 | 0.33 | 0.41 | -0.08 | 1.02 | 0.69 |
113回 | 9/16 | 0.37 | 0.41 | -0.04 | 1.06 | 0.69 |
114回 | 10/21 | 0.34 | 0.40 | -0.06 | 1.03 | 0.69 |
115回 | 11/17 | 0.41 | 0.39 | 0.02 | 1.10 | 0.69 |
116回 | 12/16 | 0.48 | 0.39 | 0.09 | ? | ? |
参考(PDF) 既発債情報:住宅金融支援機構
1月のフラット35の金利予想
上記の表より推測する来月のフラット35の金利(融資比率9割以下、21年以上の最も低い金利)は1.17%前後となりそうです。
先月に引き続き0.07%程度の上昇とみていいと思います。先月の金利と比較すれば、1,000万円を35年間借入したとして、総利息支払い額は13万9千円ほど多くなる計算です。
最後に…フラット35の0.25%優遇措置
12月17日に政府が若い子育て世帯の住宅の取得を促進するため、フラット35の金利を0.25%引き下げる優遇措置を来年度実施する方針を固めたそうです。
若い子育て世帯の具体的な条件、金利引き下げがフラット35Sの0.3%優遇と併用可能なのかなど詳しいことは分かりません。
明日22日に決定する来年度予算案に盛り込まれるようなので、その後詳細がフラット35のHPなどに発表されるかと思います。
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