我が家では入居後に、ハニカムシェードを2か所、通常の断熱タイプから遮熱タイプに交換しました。
i-smartやi-cubeでは、西日が当たる西側の窓には、避光性に優れた避熱ハニカムが標準で設置されています。
しかし実際に生活をする中で、西だけではなく東の窓、さらに北の窓についてもハニカムシェードの選択ミスをしたことに気がつきました。
入居からわずか一年で交換に至った、我が家の失敗をご覧いただき、どのような点に気を付けてハニカムシェード選びをすればいいのか参考にしていただければと思います。
ハニカムシェードとは
ハニカムシェードとはサッシの内側に設置されるロールスクリーンです。
一条工務店のi-smartやi-cubeには、一部の窓を除きハニカムシェードが標準で設置されます。
普通のロールスクリーンと異なる点は
断面のハニカム状(蜂の巣状)が、窓と部屋とのあいだに断熱層を形成。優れた断熱性を可能にします。
(出典:一条工務店HP)
断面の構造です。
このハニカム状の断面によって断熱性が高まるため、夏は熱さを室内に伝わりにくく、冬は窓から熱を逃がさないようになっています。
6月の暑い日にサッシとハニカムシェードの表面温度を、赤外線放射温度計で計測してみました。使用したのはこちらの赤外線放射温度計です。
高性能樹脂サッシのガラス表面の温度は44.8℃、これに対してハニカムシェードの表面温度は33.7℃になっていました。
外気温度や日射熱の影響を最も受ける開口部の窓ですが、このハニカムシェードがあることにより、断熱性が高められているのです。
設置される位置
設置位置は窓枠の一番内側(部屋側)となります。位置関係は上の写真をご覧いただくと良く分かりますよね。
ハニカムシェードは窓枠内での設置になるため、カーテンレールを付けると、レースカーテンやドレープも併用して使用できるようになっています。
もちろんハニカムシェードをカーテンの代わりに使用して、カーテン代を節約することも可能です。
ハニカムシェードの種類
一条工務店のハニカムシェードには次の3タイプがあります。
- 断熱ハニカムシェード
- 遮熱ハニカムシェード
- レースハニカムシェード
それぞれに特徴があります。
断熱ハニカムシェード
断熱ハニカムシェードは西向きの窓以外で標準設置されるタイプです。ポリエステルの不織布でつくられたハニカム状の構造により断熱効果を発揮します。
遮熱ハニカムシェード
遮熱タイプは家の西側の窓に標準で設置されるハニカムシェードです。
シェードの中にアルミフィルムが入っているため、昼間でもこのハニカムを下すと部屋が真っ暗になるほどの避光性能に優れた商品です。
レースハニカムシェード
ハニカムシェードの素材がレースとなっています。断熱ハニカムや避熱ハニカムと比べると、空気を通しやすいことから断熱性はあまり期待できません。
断熱ハニカムをレースハニカムに変更するだけの場合にはオプション料金はかかりません。
レースハニカムを追加設置する場合の料金は、こちらの記事をご覧ください。
レースハニカムシェードは遮熱や断熱ハニカムシェードと組み合わせて(ダブルハニカムシェード)設置することができます。
まこすけさんのツイッターに分かりやすい写真があります。
ハニカムシェードどうしよう
こんなパターンがあるとは知らんかった どなたかアドバイスください。2階の和室どれにしようか迷い中。 pic.twitter.com/Gt7TT5UQPh— まこすけ (@mako_ismart) 2018年9月1日
左から「遮熱+レース」、「断熱+レース」、「断熱のみ」となっています。
ハニカムシェードを変更した窓
交換したハニカムシェードは、二階主寝室と主寝室隣のウォークインクローゼット(WIC)の二か所です。
窓はともに開き窓、型番はそれぞれ「JK2030」と「JK2045」です。
一条工務店の窓の型番は単なる数字の羅列ではなく、JK(樹脂サッシ開き窓)、横幅20(2尺)×30(3尺)を意味しており、窓の種類・大きさを表現しています。
この見方を知っておくと、二次元だけではなく三次元で図面から様々な情報を得ることが可能になります。窓を含めた図面の記号をこちらの記事をご覧ください。
何故交換したのか
交換に至った理由は打ち合わせ中の見落としとカーテンの選択ミスによるものでした。
ウォークインクローゼット内の北向きの窓
この部分は私の完全な見落としにより交換に至りました。
このウォークインクローゼット(以下WIC)は北向きに窓を設置したため、標準の断熱ハニカムシェードではWICとして明るすぎたのです。
この写真を撮影した日の天気は曇りでしたが、それでもWIC内にはこれだけ光が入ってしまいます。北窓であっても夏には日が回りこむため、朝晩は斜めに光が差し込みます。
このため窓際のパイプに吊るした衣類の日焼けが気になるのです。
このハニカムを遮熱タイプに変更しておけば何の問題もなかったのですが、北向きの窓という事で特に検討もおこなわず、標準のハニカムのままにしていました。
WICは建築基準法上も窓の設置義務はありません。
窓により断熱性が落ちること、冬場の結露も考えれば、あえて窓を設置しない選択もあったのではないかと、これは住み始めてから感じたことです。
間取りを計画の際には覚えておくといいかも知れませんね。
カーテン選びを失敗した主寝室の東向きの窓
これはカーテンの選択ミスからの変更です。この寝室の東向きの窓はベッドの枕元に位置しているため、夏場はカーテンの隙間から差し込む朝日で目が覚めてしまうことがありました。
カーテンは避光1級を買い求めたのですが、カーテンの両側の光漏れも結構馬鹿にできません。
この写真は遮熱ハニカムに交換後の写真です。8月上旬の朝7時頃、ハニカムを少し開けてみましたが、これだけの光が差し込んできます。
今回の交換によってこの寝室の東向きの窓は「避熱ハニカム+レースカーテン」となりました。我が家の場合主寝室は寝る時間以外に使用しないので、今回の交換によって快適性が向上しました。
また見た目もすっきりしたので、交換してよかったと感じます。
西向きだけではなく東向きの窓のハニカムにも注意
「西日」という言葉がある通り西からの日差しは暑いイメージが付きまといます。実際に「東日」という言葉はありませんから、日本人が昔からこの「西日」については非常に敏感だったのかもしれません。
ところが事実は異なるようです。家の東西南北の壁が受ける一年間の受熱量を調べると、関東地方で受熱量が最大になるのは東の壁、次いで南、西、北の順になるそうです。
東の壁が受ける受熱量が最も大きいのに意外な感じを受けますよね。
西日が気温の上昇した夕方、部屋に差し込むのに対して、東からの日差しはまだ気温の低い朝方に強く差し込むことから、西日の方が体感的には暑いイメージになります。
日差しの強さに気温がプラスされることで人間が不快に感じる熱さは必ずしも日差しの強さには比例しないのです。
i-smartでは西側の窓については避熱ハニカムが標準でついていますが、意外と盲点になるのはこの東向きの窓になるかもしれません。
取り外したハニカムシェードから分かること
ハニカムシェードの取り外し方や紐の交換方法は以前ご紹介させていただきました。
このハニカムシェードは一条工務店のHPにもある通りハンターダグラスジャパン社製のものです。
この写真はハニカムシェードの側面になります。取り外さない限り見えない部分になりますが、ここに「Hunter Douglas」、「Easy Rise」とメーカー名と商品名がありました。
こちらの商品がEasy Riseですが、一条工務店のハニカムシェードとは構造が異なっています。
またハニカムシェードの内側(冒頭の写真で確認できます)にはシールが貼られています。
シールには顧客番号、名前(苗字がローマ字で4文字)、取付場所(二階)、窓番号(18番)、製造年月(2015年3月)、サイズ(533×1323)、コードの長さ(4フィート)などの記載があります。
このシールや先ほどのEasy Riseの動画を見る限り、一条工務店のハニカムシェードはフィリピンのHRDの工場で生産されたOEM商品なのかもしれません。
最後に
入居後であってもハニカムシェードは有料になりますが交換は可能です。
打ち合わせ中であればわずかな差額で断熱から避光タイプへの変更が可能ですが、引き渡し後は実費と工賃が掛かってきます。
面倒でも打ち合わせ中に、各窓に設置するハニカムは部屋の用途、窓の向きなどにより個別に検討されることをおススメします。
オプションで採用したJ5561(高さ165cm×幅183cm)の引き違い戸の遮熱トリプルハニカムシェードへ変更はわずか3,000円でした。これに対して今回の二つの窓のハニカムシェードの工賃を含む金額は32,000円となっています。
ただし建築後であっても毎日の生活で日差しによるストレスを感じるくらいであれば、思い切って交換してしまうのも一つの方法かと思います。
コメント
こないだはオプション表ありがとうございます!
現在3回目打ち合わせおわったとこです
最新のオプションで
勾配天井の側面に窓が付けれるそうです
詳しく聞いときますね
よしおさんこんばんは(^^)
打ち合わせ順調に進んでいらっしゃるでしょうか?
勾配天井の件お手数をお掛けしますが、分かりましたら教えてください!よろしくお願いします^^