Web内覧会38回目は差圧式換気扇についてお送りします。
差圧式換気扇の位置
我が家には二か所の差圧換気扇があります。普通のお宅のようにまず一階のキッチンに一カ所
一階はカップボード右の冷蔵庫スペースの上部に設置されています。こちら。
そして二世帯住宅で二階にもキッチンのレンジフードがあることから二階のセカンドリビングにももう一カ所
セカンドリビングと一体となっている洗面スペース、洗面台が置かれている上部に、差圧式換気扇が設置されています。
この位置となった経緯についてはこちらの記事をご覧ください(記事中の図面は打合せ中のため最終ではなく、トイレと洗面台のスペースが逆になっています)。
差圧換気扇の役割
レンジフードを使用した際には建物内の気圧が屋外の気圧より低くなるため、この気圧差を感知して必要な量の給気を行う役割を持っているのが差圧式換気扇です。
一条工務店から頂いたメンテナンスマニュアルには「非熱交換換気システム吸気口」と書かれています。読んで字のごとく非熱交換換気ですから、ロスガードとは異なり外の空気を直接屋内に取り込むことで換気を行います。
デメリットとしては一条工務店のHPにある熱交換換気に書かれているのでそのまま引用させていただきますと
一般的な住宅で採用されている換気システムは、その多くが非熱交換型。これは、給気の際、冬は冷気が、夏は熱気がそのまま室内に流れ込むため、快適性を損ない、冷暖房費も余計にかかってしまいます。
レンジフードなど大風量排気を行なう際には、住宅全体の吸排気バランスを確保する必要があります。これを計画換気(ロスガード)でおこなうには無理がありますので、敢えてこの様なデメリットも多い差圧式換気扇による局所換気で行わなければならないのです。
差圧式換気扇のメンテナンス
引渡しから5か月経過した今年の正月に初めて掃除をしました。メンテナンスマニュアルによれば、この換気扇についているフィルターは一か月に一度程度の掃除が必要なようです。また一年に一度はフィルターの交換が必要とあります。
掃除手順
フロントグリルを外すと本体グリルが現れます。
差圧ダンパー(奥に見える丸いシャッター)は通常閉じた状態ですが、テストのためレンジフードを作動させたところこのように開きました(青く見える部分)。正常に作動しているようですが、近くにいるせいか結構冷たい風が入ってきます。部屋の高い位置かつ冷蔵庫があるためこの風を感じるようなことは普段の生活ではありません。
風が強い日にはこのダンパーがバタバタ音を立てている事があります。このようなときには使用するとき以外は給気口を閉めてしまうのも一つの方法かもしれませんが、閉めっぱなしにしておくと建物内の気圧が低下して,玄関ドアを開ける際に強い力が必要になり,小さな子供では開けられない場合もありますので要注意です。これも高気密住宅ゆえのことで、昔の気密性の低い住宅では考えられない事です。
こちらが外したフロントグリルとフィルターです。フロントグリルは四隅を引っ張れば外れますが、慣れるまではちょっと時間がかかるかもしれませんね。
5か月放置したフィルターが結構汚れているのが分かります。
フィルターにはホコリのほかにもタンポポの綿毛がついていました。フィルターの汚れ具合を見ると、外からのホコリや虫などが室内に侵入防止は機能しているようです。吸気口にもホコリが溜まっていましたので軽く水拭きしましたが、一階の冷蔵庫の上を見ると多少ホコリが溜まっていましたので完全に浸入を防ぐことはできないのかもしれません。
今回はこのフィルターを掃除機で掃除して元に戻しておきましたが、汚れがひどい場合には中性洗剤を溶かしたぬるま湯か水で押し洗いする必要があるそうです。
設置場所について
この差圧式換気扇ですが設置場所によってはフィルターの清掃を行ったり、強風の際にロックをする作業が非常に面倒になります。私がそうだったのですが、打合せの際にこの換気扇の設置場所まで検討される方は少ないと思います。
壁の高い位置に設置されるため冷蔵庫をおくスペースが使われるケースが多いようです。我が家の場合冷蔵庫の隣にあるカップボードの天棚に上れば、換気扇に手が届きますので面倒ではありますが、メンテナンスが困難になるほどではありません。仮に冷蔵庫の左隣に家電収納タイプやトールボックスが置かれていた場合は非常に骨が折れる作業になったのではないかと思います。
打合せの最中は色々と検討しなければならないことが多く換気扇まで気が回らないとは思いますが、暮らし始めてからのことを考えると、この手の検討課題は結構多かったりします。
図面が出来上ってきたらこの換気扇の位置も確認しておいた方が良いと思います。
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